• 2024年 11月 4日

米で鳥インフルエンザ再来。残酷に動物の命を奪う。

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鳥インフルエンザの流行がアメリカに再びやってきました。

動物の殺処分は動物好きとしては本当に心が痛みます。

今回は鳥インフルエンザが蔓延していることによるアメリカの鶏の殺処分の実態を記事にしました。

アメリカのウェブ情報サイトHUFFPOSTの記事を翻訳しましたのでご覧下さい。

以下、翻訳文になります。

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鳥インフルエンザ再来、残酷に動物の命を奪う

アメリカの獣医医学協会は、動物を生きたまま焼却したり、埋めたりすることも含めた、ぞっとするような方法での処理の容認を提唱しています。

鶏のインフルエンザが三月に再びアメリカに戻ってきました。二年前起こった約5000万羽の鶏や七面鳥が死亡し、家蓄業界において4~5億ドルの損失を受けたアメリカ史上最悪の動物病害です。

これまでのところ、2017年の発生ははるかに規模が限定されており、南部または中西部の約12か所の家禽に影響を及ぼしています。

2か月以内に新たな検出は報告されていませんが、野鳥が移動を始める秋には、また発生する可能性もあるのです。

鶏インフルエンザに軽度に侵されてる鳥も、通常、連邦政府か州の農業関係者によって処分されるように命じられています。

処分の一般的な方法

群れを減少させるために使用される最も一般的な方法は、二酸化炭素ガス(飼育小屋にいるめんどりが生んだ卵を処分するためのもの)と水をベースにした泡(飼育した鶏と七面鳥を処分するためのもの)です。

どちらの方法も動物にストレスを与えることが知られており、死ぬまでの時間が長くかかる可能性があります。

2015年の発生後、米国農務省(USDA)は、さらにひどい非人道的な方法である換気装置停止を承認しました。

生産者は換気システムを停止させ気流を除去し、室内温度を華氏100~120度(摂氏およそ38~49度)に上げるのです。

鳥は三時間までの間に極限の苦しみを経験した後、熱のストレスによって死ぬのです。

動物を殺すこの本当に恐ろしい方法は、獣医当局によって認可されていません。

今日までは。

AVMAが発表した動物減少化のためのガイドライン草案

一月に、米国獣医学会(AVMA)は、換気停止を含む動物減少化のためのガイドラインの草案を発表しました。

なぜなら、米農務省(USDA)は、ガイドラインを米国獣医学会に頼っているため、これらのガイドランが今後発生する病気の動物たちを処分するために使用される方法として決定するでしょう。

ガイドラインは、鳥を殺すための換気停止措置を可能にするだけでなく、鳥を生きたまま埋葬することや、豚の殺処分のために換気停止措置の使用も許可するのです。

換気停止したり、生きたままの埋葬は重大な苦しみを引き起こすことは明らかでありますが、動物福祉における実際の影響を決定する研究は行われてはいません。

さらに、こららの方法は動物疾病に関する国際機関である世界保健機構(WHO)の動物減少化指針によっては認識されていないのです。

他のすべての獣医当局は、これらの方法はいかなる状況下でも避けなければならないという立場を取っているようです。

事実、動物を死ぬまで燃やす以外に、AVMAはどんなに悪いことが起きるか想像し難いのです。

公衆衛生の責任者は政府

鳥インフルエンザなどの動物ウイルスは真剣に受け止めなければなりません。

軽度の菌でさえ動物だけでなく人間も死亡させるほどの能力に変異するのです。

国家安全保障と公衆衛生の第一責任は、AVMAではなく政府機関にあります。

もし政府機関が、特定の状況下で恐ろしい方法により動物を殺処分することが示されていると感じるなら、彼らにはそれを注文する権限があります。

これらの方法を使用することは、動物を苦しみから守ると誓った、個人を代表する専門の団体によって事前に承認されるべきでないのです。

死骸の処理や生物安全性の向上など考慮したとき、連邦政府の補償費用を削減できるだろうと、米農務省が繁殖量を減少させる決定をしたため、AVMAは換気停止措置の使用を許可されています。

動物の生き死にを決めるスイッチよりも迅速かつ安くつくものはありません。

残酷な殺処分の方法を提唱することにより、AVMAは動物農業産業において動物を無責任に飼育するようにしたのです。

動物を保護するために全ての人々がこの問題について考えるべき

家蓄業界は定期的に群れを減らす必要があることを十分に意識しています。

それでも、緊急時に動物がどのように保護されるのか、人道的にどのように処分されるのかを考慮せずに、数十から数十万の鳥を閉じ込めるような大規模な建物の設計と建設を続けています。

工場・農業産業は、動物を外部へのアクセスすることが疾病の流行につながるのだと容認することを提唱することにより、オーガニックや良質な農業を行うことを嫌うのです。

しかしながら、その二つのつながりは現実には立証されておらず、実際その反対が真実である可能性が高いのです。

研究は、鳥インフルエンザよりのまだ弱い菌が、高密度の室内で飼育された操作により、毒性の強いものへの突然変異が起きることを実証しています。

米農務省によると、2015年の発生において、放し飼いで検出された鳥インフルの10倍の症例が商業施設で検出されました。

そして先月、鳥インフルエンザが激しく襲った韓国当局が、10万羽の家禽施設が4000羽以下により鳥インフルエンザにより影響を受けたのは、その548倍だったと解析したデータを発表しました。

もしもAVMAが人間や動物を守るために残虐的な方法を許容していると真摯に信じているのであれば、積極的により非人道的な方法を減らすように求めるさせるべきであり、そう感じるべきです。

そして、病気の広がりを促進する不衛生な施設、過密度に動物を飼育する工場的な農場に注意するべきです。

さもなければ、単に、動物農産業にお水を運んでるに過ぎない印象を与えます。

ここにAVMAへのメッセ―ジを送ります。

記者:ディーナジョーンズ-動物福祉研究所の(AWI)の農場動物プログラムのディレクター

HUFFPOST元記事⇒Bird Flu Is Back, And So Is The Inhumane Killing Of Animals

まとめ

今回はアメリカの鳥インフルエンザの殺処分の実態について検証した文を翻訳した記事を掲載しました。

基本的に「殺処分」という言葉を耳にしただけでゾッとする筆者からしてみたら、どんな動物でも苦しんで死にゆく姿は見たくないと思ってしまいます。

しかし「病気」や「感染症」、「疫病」、「公衆衛生」の観点やどう効率よく動物を処分するかということだけを考えるとそんなことは言ってられないです。

そういった「公衆衛生」の問題と「人道的」、「道徳的」、「動物の苦しみ」を考えるという点は相反する物なのかもとも思います。

日本でも鳥インフルエンザが再び蔓延した場合、どのような対応がされるのか注目です。

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トップ・アイキャッチ画像引用元:PhotoACきなこもちさんより

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2 Comments

  1. アメリカにおける「ペット虐待」、「DV(ドメスティック・バイオレンス)」の現状 | ペット暮らし
    2017年12月27日 at 10:16 AM 返信

    […] 米で鳥インフルエンザ再来。残酷に動物の命を奪う。 […]

  2. 商品ではなく「ペット」として動物を取り扱う画期的な法をカリフォルニア州が初承認!? | ペット暮らし
    2018年1月15日 at 5:54 PM 返信

    […] 米で鳥インフルエンザ再来。残酷に動物の命を奪う。 […]

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