犬と遊んでいるときに噛まれて怪我をしたことありませんか?
噛んでしまうのは必ずしも敵対心があるわけではなく、被害者が飼い主さんの場合は多くは遊びの延長線と思っている犬がほとんどです。
犬は遊んでいるだけでも、中型大型犬に噛みつかれたら甘噛とはいえ怪我をしてしまったりものを傷つけてしまったりします。
怪我や大切なものをを未然に防ぎ守るために、噛み癖は早めに直しておかなければいけません。
噛み癖について
噛み癖とは、噛んでほしくないもの、噛んではいけないものを噛んでしまうことをいいます。
また、犬が噛み癖を出してしまう状況というものがあり、
・歯の生え変わりの時期
これは生え変わりでムズムズして気になっているのを紛らわす為にクッションなどを噛むことがあります。
・撫でようとした時
遊んでくれると認識し遊びの延長線上で噛んでしまう、または、嫌なところを触られたときなどにも噛みます。
・歩いている人の踵
これは犬の本能で、踵を獲物だと思って噛んでしまいます。
・庭に入ってきた知らない人
知らない人間が入って来たことへの警戒心から噛んでしまいます。
・犬同士のけんかの仲裁に入った飼い主
喧嘩の最中は人間と同じで興奮していますので、興奮した状態に人間が手をだすと噛まれてしまいます。
このようなパターンがあります。
噛み癖が出てしまう状況には上記したとおり、数パターンの心理状態があり、一般的にいう「噛み癖」とは「犬が遊びの延長線上で人や物に噛みつく行為」に限定されます。
では何故遊びで噛んでしまうのか?
遊びで噛んでしまう犬のほとんどは、「無駄噛みをすると不快」「無駄噛みをやめると快」というのが結びついていないのです。
なのでこの二つを条件付けし結びつけることによってわんちゃんの噛み癖は改善されていきます。
噛み癖のしつけ方
まず噛み癖を直すためには、飼い主さんがはっきりとやってほしくないこととやってほしいことを分けることが必要です。
○やってほしいこと→噛んではいけないものの前でもじっとしていること
×やってほしくないこと→噛んではいけないものを噛んでしまうこと
これを前提に、○の行動を行ったときにはご褒美(強化)、×の行動を行ったときにはお仕置き(弱化)をされるということを結び付けて行くのがしつけの基本となります。
ですので、噛み癖が出た瞬間に罰を与える弱化をメイントレーニングとし、噛むことをやめた瞬間にご褒美を与える強化をサブトレーニングとして進めます。
しつけの準備
基本を理解したところで実践となりますが、噛み癖のしつけには3つの必要なことを準備しましょう。
①ご褒美を用意する
良い行動をした時に与えるご褒美です。
代表的なものを3つご紹介します。
・おやつ
犬がおいしいと感じる低カロリーなものが良いでしょう。
与えるときも満腹にならないように少量だけにしましょう。
・おもちゃ
おもちゃを選ぶときは、あらかじめ複数のおもちゃを与え愛犬の一番のお気に入りを確かめておきましょう。
ただし一度与えると回収が困難になりますので、しつけの最終段階に与えるようにしましょう。
・なでる
撫でるときは軽く「よーし」「いいこ」「グッド」などのほめ言葉を決めて、その言葉と一緒に一回軽く撫でましょう。
激しく撫ですぎてしまうと犬が興奮状態になって集中力がなくなってしまいますし、なでるという行為に慣れてご褒美ではなくなってしまうこともあります。
②驚きを用意する
悪い行動をした時に叩いたりするのではなく、五感に訴えビックリさせることでいったんその行動を中断させるものになります。
方法によっては物が必要だったりしますので、用意しましょう。
・視覚的
いきなり布や上着のようなものを犬の視界にかぶせる
・聴覚的
石を入れた空き缶を落とす
・嗅覚的
酢を水で薄めてスプレーで噴霧する
・味覚的
噛みつき防止剤を塗る
・触覚的
ヘッドカラーを軽く引く
③噛み癖が出る状況を知る
愛犬がどのような状況の時に噛んでしまうのかというのを知っておかなければ噛み癖を直すことは出来ません。
代表的には
・歯の生え変わりの時期
・おもちゃで遊んでいたとき
・なでようとしたとき
・えさの入った容器をとろうとしたとき
などがあります。
愛犬の行動を良くて、かみ癖が出ていないかチェックしましょう。
実際にしつけをしてみよう
実践①噛み癖が出る状況を作る
準備が整ったら、早速実践です。
先ずは準備で知った愛犬の噛み癖が出る状況を作りましょう。
なお、歯の生え変わりの時期におけるしつけの際は、しつけると同時に噛んでもいいおもちゃを用意してください。
生活用品とは形の異なるものを与えるようにすると、生活用品(スリッパやタオルや人間用のおもちゃ)をおもちゃだと勘違いして遊ぶこともなくなります。
この時期に噛んでしまうのは歯がムズムズしているから、つまり生理現象なので必ず噛んでもいいおもちゃを与えてあげてください。
実践②驚きを与える
噛み癖が出る状況をつくり、愛犬に噛み癖が出たらその瞬間に驚きを与えます。
そうするとビックリしていったんその行動を中断するので、やめた瞬間にご褒美を与えましょう。
これが基本のしつけの動作です。
実践③ご褒美を減らす
実践を繰り返し、噛み癖をしなくなってきたらご褒美の回数を減らして行きましょう。
ご褒美は常に与えられているとご褒美ではなくなってしまう為、最終的には「いいこ」などほめ言葉だけにするのが理想的です。
一気になしにするのではなく2回に1回→3回に1回→4回に1回など徐々に減らしていく方法が良いでしょう。
まとめ
犬の集中力は10分~15分といわれています。
集中力がなくなってきたら飼い主さんも潔くあきらめ、翌日にするなど改めましょう!
犬に無理をさせてしつけを続けるとしつけがストレスになり苦痛となってしまう場合もありますので注意しましょう。
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